KEIRINグランプリの思い出



KEIRINグランプリは、毎年12月30日に開催される競輪のビッグレースです。

競輪における最上位のGP競争(グランプリレース)です。

毎年かならず車券を購入していますが、近年はさっぱり当たりません。(当たらないのは競輪にかぎらずギャンブル全般ですが)

以前はわりと予想しやすかったのにね。

先行する車だけ予想して、その番手から買えば、ほぼ当たってたのに。

今年も少額で参戦しましたが、かすりもせず。

あははは。


ところで、KEIRINグランプリといえば、個人的に10年ほど前のことが思い出されます。

のほほん警備隊に在籍していたMさんという人のことです。

ワタシより10歳以上も年上で、いつも賑やかしく陽気な性格の方でした。

健康には絶大な自信をもっていて、「自分はこれまで風邪ひとつ引いたことないんや」といつも豪語していました。

あの人にかかれば、たしかに病気の方から逃げていくだろうと、我々も苦笑するしかありませんでした。

ところがMさんは、会社の健康診断(バリウム検査)で異常が指摘され、その後の胃カメラ検査で胃癌が発見されたのです。

かなり進行した癌だったらしく、不死身だと思われていたMさんも、あっという間に天に召されてしまいました。

ショックでしたね。

たしか1月20日頃に亡くなられましたが、最後にお見舞いに行ったときのことはしっかり記憶しています。

あれは12月30日でした。忘れようたって忘れられません。

Mさんは癌が全身に転移し、ほとんど動けない状態でした。

痛々しくて、目を背けたくなるのを、ワタシは必死にこらえていたように思います。

ふと、Mさんが手招きしているのに気づき、傍に寄ると、彼は言いました。

「スポーツ新聞買ってきて」

は? スポーツ新聞? なんで?

「今日のKEIRINグランプリ買いたいんだわ」

いや、癌で動けないのに、競輪やんのかよ。

呆れながらも、病院の売店へ新聞を買いに行きました。

まあMさんらしいやと、微笑ましくもありましたね。

買ってきたスポーツ新聞を渡すと、おいとまして病室を出ました。

KEIRINグランプリの車券は、たぶんご家族の方にネットで買ってもらったのでしょう。

最後のお見舞いから約3週間後、Mさんがお亡くなりになったとの連絡がありました。


・・・あのときMさんが購入したKEIRINグランプリの車券は、当たったのか? それとも外れたのか?

心残りというか、いまでもちょっぴり気になっています。


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