世界ウェルター級の景色


重岡銀次朗選手の続報がまったく入ってこない。

どうなっているのだろう?

やはり良くはなっていないのかな。

不安だ・・・


ボクシングを見ていても素直に楽しめない。

打ち合いに興奮して心を躍らせるのでなく、戦っている選手たちのダメージを過剰に心配してしまう自分がいる。

だったら見なければいいのだけれども。

先日おこなわれた世界ウェルター級タイトル戦も、あまりの強烈なフィニッシュにゾッとしました。

最後の左フック、食った瞬間に「終わった」と誰もが思ったでしょう。

ものすごい倒れ方で、あんなのカウントなんか不要に決まってる。

KO負け後、救急搬送された佐々木尽選手の容態が心配でしたが、事なきを得た様子でホッとしました。


佐々木尽は、あんな強烈な負け方をしたにもかかわらず、すぐに再起を宣言したそうで。

そのメンタルの強靱さには感心するほかありません。

けっして皮肉ではなく。

「重いクラスのほうが競技人数が多いから軽いクラスよりレベルが高い」
「本場のボクシングは中量級以上が主流。海外では軽量級なんて歯牙にもかけない」

などと、したり顔で日本のレベルの低さを嘆く海外コンプレックス丸出しの連中のほうが、よっぽど恥ずかしいと思います。

中量級以上は、米国のほうが競技人口が多く、日本は競技人口が少ない。だからレベルに差がある。

そんなの当たり前のことじゃん。

米国では軽量級に人気がない、というのも、単に米国人ボクサーが少ないから軽量級ボクシングを見ない、見る機会がないだけでしょう。

そして日本では、ウェルター級あたりがベストな体格の若者が、ボクシングをやらない。やろうとしない。ただそれだけ。

現在の日本ウェルター級トップ、佐々木尽が、米国のノーマンに歯が立たなかったからといって、卑屈になる必要などありません。

今後、日本のボクシング界は、中量級以上の競技人口を増やしていく努力をすればいいだけのこと。

昔は中量級・重量級どころか、軽量級でも、日本のボクシングは世界レベルになかなか到達しませんでした。

ところが近年は、スーパーバンタム級以下の軽量級で、日本ボクシング界は次々と最強クラスの世界王者を輩出しています。

これも幼少の頃からの英才教育が広まっているおかげ。(と思っています)

今後もこの傾向が続けば、そのうち英才教育を受けて成長したボクシング少年たちの中から、体格の良い子が現れるのも時間の問題かと。

そんな子たちが増えてくれば、あれほど高みにあると思われた世界ウェルター級の頂上も、そのうち見えてくるのではないでしょうか。

(その前にボクシング競技自体をまともに存続させる努力をしなきゃいけないけど)


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